天気の子感想!舞台装置と暗喩がミスってるよ!

天気の子がテレビでやってた。

新海誠は好きだ。作品では、秒速5センチメートル言の葉の庭、君の名はが好きだ。

何かインプットしたらアウトプットするようにしている。ファンとして、何が良くって、何が評判の悪さの源なのか、分析してみた。

【ネタバレ含みます】

 

◎演出力

新海誠の映画は、小説に例えるなら文章力が高い。ファーストシーンの「雨の新宿」「それを上から見る少女(実際は鏡に映ってただけ)」「病人を見守る少女」は、それだけで作品を暗喩していた。流れもキレイだった。

 

▲作中全体での暗喩の少なさ

言の葉の庭では、二人のラブストーリーに「雨が第三の登場人物」と言われるほど、天気の描写が心情の暗喩として大活躍していた。

天気の子では、「天気で気持ちが変わるんだ!」みたいに、その思想を明言してしまっていた。「誰にでもわかるように」寄せたんだろうけど、新海誠の良さが消えてしまっていた。

 

◎子供だけの力という無力感

東京の街で、前半「家出した後に頼る人がいない」後半「追われて逃げる」シーンは子供の力だけであることの無力感がよく描かれていた。

上手なんだけど、上手すぎて観てて辛い感じもあった。

 

▲舞台装置のムリヤリ感

警察と銃はいらないと思った。何か別のものになれば…。

作品に波を作る都合上、「主人公が警察に追われる」「陽菜さんに会うまでの障壁」「緊迫感」が必要なのはわかる。でもリアリティがなくって、このへんの設定だけ浮いてたなぁ。

君の名はでは、隕石という「明らかなフィクション要素」の方に、上記舞台装置が組み込まれていたので、リアリティを損なわなかった。

「ご都合で必要な部分はフィクション部分に入れ込んでしまう」って手法もあるんだなと思った。

 

◎陽菜さん

名キャラクターですよね。

上記の「作品で必要な都合」をうまくキャラに落とし込んだ。

 

子供の無力感を描くため、バイトをクビになる必要がある

→素行不良のタイプでもないし…

→年齢詐称

→年上(年下)ヒロイン爆誕

ここしかない!ってところを突いて、しかも年下が発覚した時の「俺が一番年上かよ…!」も良かった。

名作は制約から生まれる(建築家:安藤忠雄